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2026年新卒採用の最新動向|学生は「安定」だけでは動かない?中小企業が選ばれるための採用戦略

 

2026年新卒採用は「価値観の二面性」をどう捉えるか

2026年新卒採用をめぐって、学生の就職観は大きな転換点を迎えています。
株式会社リクルートマネジメントソリューションズが公表した最新調査では、学生が「安定」を強く求める一方で、「チャレンジ」や「成長」といった前向きで意欲的な要素も同時に重視していることが明らかになりました。

本記事では、この調査結果をわかりやすく要約したうえで、中小企業が新卒採用で意識すべきポイントを解説します。

調査結果の要約|学生は「安心できて、成長できる会社」を探している

今回の調査で特に印象的なのは、学生の価値観が非常に現実的かつ多面的になっている点です。

まず、働く上で重視したい社風としては、「相互の思いやり」「オープンなコミュニケーション」「チームワーク」といった、安心感のある職場環境が上位を占めました。過去12年と比較しても、競争や厳しさよりも、協調や調和を重視する傾向が強まっています。

仕事に求めるものでは、「安定」が過去10年で最も高い水準となりました。一方で、「チャレンジ」「理想」「競争」といった項目も近年は上昇しており、安定した土台の上で成長したいという本音が読み取れます。

また、企業選びの最終的な決め手は「自分がやりたい仕事ができるか」「勤務地」「福利厚生」「業績の安定性」など、具体的でイメージしやすい要素が中心となっています。
学生の約8割が就職活動中に「職場の人間関係や雰囲気」を把握できたと回答しており、企業の情報開示が進んでいることも特徴です。

専門家としてのコメント|中小企業こそ「働く姿が想像できる発信」を

この調査結果から読み取れる最大のポイントは、学生は理念やイメージだけではなく、「自分がそこで働く」という『現実』を見ているという点です。

少し前は「社風が良さそう」「理念に共感した」といった要素が内定承諾の決め手になりやすい時期もありました。しかし現在は、そうした要素は“最終判断”ではなく、“比較検討の入口”に変わっています。逆に言えば、社風の良さや理念の共感性は「あって当然」のものになったとも言えます。

特に中小企業の場合、企業規模や知名度で大企業と競うことはできません。だからこそ重要なのは、
・どんな仕事を任されるのか
・どんな人と、どんな雰囲気で働くのか
・入社後、どのように成長していけるのか
を具体的に伝えることです。

学生が求めているのは「完璧な会社」ではありません。「不安が少なく、自分なりに挑戦できそうな職場」です。この視点を欠いた採用活動は、ミスマッチや早期離職につながりやすくなります。

実務ワンポイントアドバイス|中小企業の新卒採用で今すぐ見直す3点

最後に、100人未満の中小企業が新卒採用で意識したい実務ポイントを3つご紹介します。

① 仕事内容を“きれいに言いすぎない”
良い面だけでなく、大変な点や求められる姿勢も正直に伝えることで、入社後のギャップを防げます。

② 若手社員の「リアルな声」を見せる
採用ページや説明会で、若手社員の一日や本音のコメントを紹介すると、「働くイメージ」が一気に具体化します。

③ 安定と成長の両立を言語化する
「無理な競争はさせないが、挑戦は応援する」「失敗しても学べる環境がある」など、自社なりのスタンスを明確にしましょう。

採用は「選ぶ」から「選ばれる」時代へ

2026年新卒採用は、企業側の姿勢そのものが問われる時代です。
学生は驚くほど冷静に、そして現実的に企業を見ています。

中小企業だからこそできる、顔が見える採用、正直な情報発信が、結果的に「定着する人材」との出会いにつながります。
今一度、自社の採用の伝え方を見直すきっかけとして、本調査結果を参考にされてみてはいかがでしょうか。

 

 

 

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