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退職代行がもたらす本当の問題とは?中小企業経営者が今こそ知るべき実態

「社員が退職代行を使って辞めたんです…」
そんな報告を受けたら、社長としてどう感じますか?

今回は、昨今、社長もよく耳にすると思う「退職代行」について、企業側が直面しているリアルな問題と、今こそ見直すべき経営の視点をお伝えします。

退職代行とは?その概要と背景

退職代行とは、本人に代わって退職の意思を会社へ伝える有料サービスです。
特に若手社員を中心に利用が広がっており、SNSなどの影響もあって「普通の選択肢」と捉える層も増えています。

■利用は本当に増えているのか?

東洋経済の調査では、48社中41社で「利用者がいた」と回答。
東京商工リサーチの全国調査でも、約1割の企業が退職代行による退職を経験しています。
別に、大企業に限った話ではなく、中小企業でも発生しており、決して他人事ではありません。私の感覚でも、中小企業において、ここ数年で退職代行を利用した退職の申出は増えています。

■企業が受ける“本音”の被害

企業からは「大迷惑」の声が多く聞かれます。
その理由は、突然の「音信不通」により、給与精算や貸与物の返却、顧客対応まで社内が混乱するからです。 この「音信不通」が退職代行の特徴でもあります。
つまり、退職者と企業の間に退職代行会社が、それこそ代行して入ってくるので、直接、退職者と会社が連絡を取り合うことが一切できなくなるのです。特に混乱するのは、顧客対応の部分ですね。退職者が担当していた業務や顧客の引き継ぎがままならないため、社員一人の離脱が、想像以上に他部署・顧客・信頼関係に波紋を広げてしまうんです。

■なぜ自分で辞めると言えないのか?

背景には「上司との関係が築けていない」「相談できない空気」「強いプレッシャー」などが挙げられます。ですから、退職代行と聞くと、若手の社員が利用するものだと思われるかもしれませんが、案外、ベテラン社員の利用も少なくありません。言い出しにくかったり、強制的に退職を引き止められたりするかもしれないという不安感や恐怖感は、若手もベテランも関係ないんですね。若いかベテランかの問題ではなく、組織風土の問題でもあるんです。

経営者が見直すべき職場の空気

もし退職代行が使われたら、まずは「パワハラはなかったか?」「孤立させていなかったか?」と会社側、組織側にも原因がないか振り返ることができているでしょうか?
本質は「社内コミュニケーション」にあると考えられるかが大事です。
退職代行は、単なる辞め方の問題ではありません。
「なぜ、会社に相談できない状況だったのか?」を掘り下げることで、組織の改善点が見えてきます。

「社内コミュニケーション」の態様は、会社ごとにそれぞれですし、会社の持つ価値観や風土によっても、何が適切かは様々です。
あいさつ、感謝の声掛け、ランチ会、飲み会、社内部活、ちょっとした立ち話、会議の前後での「最近うれしかったこと」などの軽い話題を発表、 日常会話、経営理念を軸にした研修や実践行動発表、1on1MTG、新人教育としてのメンター制(先輩社員を「相談係」として付けてフォロー)、日頃から(特に上司が)傾聴姿勢を持つ・・・など、色々と考えられます。

人が辞める会社から、人が集まる会社へ。
その第一歩は、社内に安心して“声を出せる空気”をつくることです。

 

 

 

 

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